イタリアで、いつもちょっと不思議な男性が立っている交差点がありました。彼は、おそらく、日本で言うところの「変な人」、というか、私が住んでいた東京では、そういう人を見かけたら、無視して見ないようにするというのが常識でした。
なぜ、変かというと、彼は、交差点を通る人々、全員に手を振るのです。
ある日、義父が運転している車の助手席で、初めて彼を見たとき。
義父は、彼に向かって「クラクションを3回も4回も鳴らしました。
「ビービ・ビ・ビ・ッ、ビービ・ビ・ビ・ッ、ビービ・ビ・ビ・ッ」と。
私は、義父に対して「なんてひどい事をするんだ」と内心思いました。
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