明けましておめでとうございます
2018年が幕を開けました。去年の今頃は、タイで年明けに結構ハードなワークショップに参加していましたが、今年はイタリアの家族とゆっくりと過ごしました。1月1日が年明けに世界で最初に決めたのはローマ法王なんだそうです。
今日は、
2018年前半に山登りをしながら「しなやかで弓矢のような芯」を身につけるための具体的な3大能力
・感情をコントローする抑制力
・変化を楽しむ柔軟性
・現実を観察する観察力
について順に詳しく解説していきたいと思います。
今回は感情をコントロールする抑制力を身に付けることがなぜ、重要なのかです。
まず、このメルマガを読んでくださっている方の年齢層は30代前半〜50代前半の方が中心のようです。そして、実際に私自身もその世代になります。感情をコントロールする抑制力が最も効果的に会得できるのもこの年代なのです。
以前、ある企画で精神科医の先生にインタビューさせていただいた際にその先生がお話しされていたことでとても印象的だったのだが、日本人は感情を抑圧しすぎているか出し過ぎているかの両極端であるとおっしゃていたことです。
確かに、コミュニケーションのトレーニングや何らかのボディワーク等などに全く触れてたことがなく、自身の感情に意識的に向き合ったことのない人は、無意識にある感情に気づいていないことが強い傾向にあるように思います。感情を抑圧し過ぎていて本人にはほとんど自覚がない場合があります。
例えば、本人がまったく怒っていたり、悲しんでいるつもりがないのに、どこかエネルギー的に暗い感じの印象になります。ただ、ここでポイントなのは、一部で流行していたポジティブ思考万歳のように単純に明るければ良いよいという話ではなく、本人がそのつもりがないのに意図しない暗さがあるということです。
オーストリアの精神科医ベラン・ウルフは「人は相手の無意識に反応する」と言っています。まさにそんなつもりもないのにという状態です。無意識というと何か目に見えない捉えどころのないもののように感じるかもしれません。まずは、ムードや雰囲気、表情、声色、立ち振る舞い、姿勢などにしっかり意識すれば向き合えるものに反映されているので、そこから変えていくことができるのです。
そして、一方で感情を出し過ぎている人には自覚はあるものの、抑制することができないと信じている傾向にあります。感情表現は身体感覚を伴って意識化した上で通り切ることができれば解消されます。ただ、マインドにより感情らしきものを分析したり、理由づけをすることでかえってその反応を強化してしまうことがあります。
最初の年代の話に戻りますが、孔子は五十にして天命を知ると言いました。最近は生活様式の多様性などから一律に50代前後とは言えないところもあるかもしれませんが、人間には集合意識があると説いた心理学者スイスのカール・ユングも40歳頃までは自己基盤を作りその後からが自己実現に向かうと言っています。
私は、こどもの頃には30歳を超えたら、すっかり何でも扱える大人になるんだろうなと想像していました。ところが実際には、この分野に本格的にはいりこんだのは、20代後半から、さらに抑圧している感情を解放したり、それを抑制するところまで向き合い始めたのは30代後半からでした。
30代後半で私自身驚いたのは喜びや愛を人前で表現することに信じられないほどのブレーキがかかっていることでしした。感情を抑制する能力というのは、何も怒りを我慢できるようになったり、惜しみなく涙を流せることだけでなく、喜びや愛を表現することでもあるのです。
確かに感情など扱わなくても社会的には成功している50代前後の方々もいらしゃると思います。ただ、天命を生きるプロセスを心から喜び、その喜びを人々と愛を持って分かち合っている人は、かなり希少な存在です。
妬みや嫉妬をものともせず、楽しみや喜びをスポンジのような受信体で味わい、大いに世界に自己表現できる柔らかな感受性を保っていることは、平均的な50代以降ではかなり難しいと言えます。
感情を抑制する能力は、意識化していことで高めていくことができます。自己表現をもっと自由にできる世の中になることを願うのと同時に、自己表現する主体であるこの世代が変革していくこと、もちろん私自身も今、その自己実現の道を歩いています。
今年から、#アーティストのためのシェルター というハッシュタグで、もっと自由な自己表現を清く美しく楽しくしていける活動もスタートいきますので、アーティストを応援したい方、または自己表現したいアーティストの方のご参加お待ちしています。